慶大小論文には、際立った特徴があります。それは、①大容量の課題文を要約させられる。②答案の指定字数が少なめである（400字　600字　1000字）……ということです。……これらのことが意味しているのは、①短時間で課題文の趣旨を正確に理解するスキルを持っていないと合格答案を書くことができないように作問されているということ、そして、②少ない字数で自分のイイタイコトを論理的に説明し尽くすスキルを持っていないと合格答案を作成することができないよう仕組まれているということです。これらは、東大を典型とする最難関大学の現代文試験と同じ仕組みです。つまり、慶大小論文対策の一環として、国語力（＝文章読解力＆記述力）の養成が不可欠です。

英語、国語、社会、そして小論文……。慶大受験生が入試本番（２月）までに突破しなくてはならない壁はたくさんあります。とすれば、小論文ばかりに時間を割いている余裕はありません。限られた学習期間で最大限の効果を狙う手法が必要です。この場合、参考書に載っている知識を片っ端から暗記して行くという、時間のかかるやり方はNG。その時々に与えられた課題文の趣旨（課題文は解答を導き出すための最大のヒント！）と、志望学部の過去問を分析して割り出された必要最小限の予備知識とを頭の中で組み合わせ、何をどのように論じれば作問者があなたに期待している答案と一致できるかを自力で発想することができる能力を獲得する……これが、本講座のコンセプトです。それには、各学部があなたに求めているものの考え方を知っておく必要があります。以下に、そうしたものの考え方を学部別に紹介します。これらの考え方を身に付けることができたならば、「慶大合格」の四文字は「グン！」と現実味を帯びてくるでしょう！